中山 (2013年10月19日)

調べたら、富山県上市町に『中山』という低山があることを知った。
剣岳まで直線距離で6km。健脚なら小一時間ほどで登れ、展望が開けるという。
先週初冠雪した剣岳と紅葉のコラボが期待できそうだ。 


天気予報では曇り。考えた挙句、ダメもとで行けるところまで行くことにした。 (ちなみに、単独行)



9時出発。高速にて滑川I.C.に10時。51号線通行止めで焦ったが、無事11時過ぎに馬場島着。
剣岳山頂は雲に覆われているが、雄大な裾野が間近に迫る。晴れたら凄いんだろうな。
11時15分登山開始。急坂だが整備されている。楽勝、ガンガンいける。

・・・・のはずが、まさか10分で息が上がるとは!
心臓が追い付かない、足が前に出ない、貧血、冷や汗。10歩ごとに歩けなくなる。 私としたことが! 
これは本当にやばかった。ペースを乱す怖さを身を持って体験した。

・・・・これからは、誰かと山に行っても、すぐ息の上がる某夫や、足の遅い某姉にも優しくなろうと思う。


帰ろう、断念しよう、と考えつつも、撤退のきっかけも掴めないまま、だらだらと足を運んで
立派な立山杉を眺める余裕もなく、ようやく勾配が緩んで、軽いピークをいくつか過ぎて・・・・


12時43分 中山山頂。 コースタイム1時間半。とにかく無事着けてよかった・・・・

写真では小さく見えるが、眼前にドーンと構える剣岳は迫力だ。

この岩肌がたまらない。
四角い頂は通称「マッチ箱」。 なるほど。


先客十人前後が昼食を取っていた。

晴れそうで晴れない雲を眺めながら
私もコンビニおにぎりとベーコンでお昼にする。

14時30分、下山開始。
山頂去りがたし。 なぜか山にも木にもありがとうと言いたい気分で降りる。

わが町から見える剱岳      
常願寺川原からの剱岳      
剣岳。空気の澄んだ日はわが町からも見える。富山周辺からは雄々しい姿が望める。
いつか、もっと間近で見たいと思っていた。
1時過ぎて先客が1グループ、2グループと下山していく。急に山頂が静かになる。
ちょっと心細くなるが、この景色を一人占めする機会もそうそうない。
コーヒーをいれて、気が済むまで山を眺めていようと思った。 実際、どれだけ見ても飽きないのだ。
少しずつ雲が動いて、剣山頂が晴れてくる。あと少し、あと少し・・・
晴れた。 ほぼ全容の剣岳。すごい威圧感。

あれだけ曇っていたのに、こんなこともあるもんだ。キツい登りを越えたごほうびか。
これだから山ウォッチャーはやめられない。
こちらは別山・剣御前か。陽が射して表情が変わる。                ナナカマドが彩りを添える。  
樹齢千年と言われる立山杉           麓の沢が見える。下山は快調。標高差553mを一気に下る。

降りてしまった。
馬場島の駐車場で一枚。


今回、紅葉はまだ見頃前だった。
ピーク時はどんな景色なんだろう。
いつかまた来よう、誰かを案内して。

自分の単独登山はいつも下見だなと
ふと思った。
親しい人に絶景を見せたい、
自信を持って案内したい、
その下見。


次は某姉を誘うつもり。
近いうちに。