4:20 起床
寝返りが打てなかったので腰が痛い。しかも二日連続の睡眠不足。
今日も大丈夫か、自分?
周りが起き出したので、私もソロソロと動き出す。外に出ると冷気が肌をさす。
この真夏に寒いなんて・・・。冬用ジャンパーを持ってきて良かった。
長袖シャツの上にジャンパーを着込み、薄明かりの中、今回3度目の展望台へ。
5:10頃 御来光
雲海の彼方から登る朝日。
小さな太陽が生まれて、
一日が始まった。
朝日を浴びる不帰の嶮。
荒々しい岩肌も少し表情を
和らげる。
5:50 朝食
山小屋の朝は早い。
先に食べた人達はもう発ち始めている。慌しい朝だ。
山荘では歯磨き粉は使えないので、水だけで歯を磨く。洗顔も水で拭く程度。
2日同じ服を着ていようが、汗臭かろうが、誰も構わないのがいい。
6:35 山荘 出発
いよいよ今回のメイン、山頂アタック開始。
快晴! ねらい通りだ。さっき登った朝日が温かい。
←山肌に自分の影が映る。
腰痛も治まってきた。
この時間の出発は遅い方で
道の前後には誰も歩いて
いなかった。
←山荘を振り返る。
山頂まではたった20分だが、
岩だらけのガラガラ道、
登りはきつい。
6:55 唐松岳 登頂成功
2696mの山頂に立つ。
凄い風景。360度の展望に息を呑む。
先に来ていたグループに写真を撮ってもらう。
後ろの山は剣岳・立山。いつも富山から見る山を逆方向から見る。
逆から観る山形も雄々しくて颯爽としている。
(ここに移ってないが) 向かって左方向に(多分)白山。
ふるさと石川の山は優しい形を見せていた。
西方向、五竜岳の向こう。
槍ケ岳が見える。
あの山影はどこから見ても分かる。
写真を撮ってくれた6人グループは、これから不帰の嶮を超えるとのこと。
「一緒に連れてって」 の言葉が喉まで出掛かるが、自粛。足手まといになってはいけない。
「お気をつけて。ここで見てますから。」
「はーい、がんばりまーす」と言って、グループは山荘の反対方向へ降りて行った。
でも、ちょっとだけ私も行ってみる。
山頂からの急な下りを降りて、足場の良い場所に陣取る。展望を一人占め。怖いくらいの静けさ。
荒々しくてとげとげしい岩肌が迫ってくる。人を寄せ付けない雰囲気。
この存在感には圧倒される。言葉もなく打ちのめされる。これが見たくてくてここまで来たんだなあ・・・。
長いこと不帰の嶮や剣岳と対峙していたが、
ふと気付くと、さっきのグループが
不帰の嶮の途中(U峰か?)で休憩していた。
おお、あそこまで行ったか。
確かその先が難所のはず。どうぞ、ご無事で。
見えるかどうか分からないが、帽子を振って
エールを送っておいた。
私はここまでだ。
充分気を付ければ行けそうだが、無理は禁物。
こんなに山好きな人がいるんだから、
山を死に場所にしたらいけないなと思う。
9:00 唐松岳頂上山荘 出発
下山はどんどん進む。あっけないほど。
下山の方が危険なので気を付けないといけないらしいが、
どんどん足が進む。登りよりかなりテンポが速い。四分音符=75
頭の中のBGMは『群炎U』冒頭のリズム。
が、登ってくる登山者が多くなってきた。
すれ違いできない箇所が多いので、少し進んでは道を譲る繰り返し。
登山ツアーに出くわしたら20人近く待つことに。
そういえば今日は土曜日だった・・・。登山者が多いはずだ。
やはり中高年が多い。
「こんにちは」「気を付けて」「頑張って」 挨拶し合うのが山のマナー。
丸山ケルン近く。
ここでも不帰の嶮が雄姿を見せていた。
「不帰の嶮ですね。」
さっきから後ろを歩いてたお兄さんが声をかけてくる。
山は一本道なので、一緒に歩いてる訳でなくても道行きになる。
五竜岳を越えてきたというお兄さん。しばしば山に登ってるそうだ。
この後、言葉を交わしながら楽しく降りてきた。
お兄さん、ありがとう〜。
8:00 不帰の嶮 出発
唐松岳・不帰の嶮の辺りで充分過ごしたのち、山荘への戻りを開始。
8:40 唐松岳頂上山荘 到着
山荘に着いて荷作り。自分の為に1個だけキーホルダーを買う。
←山荘前。五竜岳に向かって鳴く鳥。
チュリチュリ・・・いい声を聴きながら靴紐を結び直して下山を決意。
10:55 八方池 到着
ここでお兄さんと「またね」と言って別る。
(またがあるのだろうか?!)
昼食。と言ってもクラッカーをかじる程度。
もちろんコーヒーも沸かす。
しまった。お兄さんにもご馳走すれば良かったな・・・。
八方池は相変わらずガスがかかって展望きかず。
観光客の賑わい。
里に降りてきちゃったなあと、少し淋しくなる。
11:35 八方池 出発 この後は一気降り。
人ごみをすり抜けるように(追い抜きながら)、ずんずん進む。
「クライマーズ・ハイ」ならぬ、「ダウン・クライマーズ・ハイ」の状態だな、こりゃ。
12:25 八方池山荘 着 これで登山の終わり。無事を祝って缶ビールで祝杯をあげる。
ビールを飲み干せば、リフト・ゴンドラを乗り継いで降りるだけ。
13:15 ゴンドラ乗り口 着 降りてしまった。下界は蒸し蒸し。そうだ、温泉に入ろう。
13:20 温泉 共同浴場を目指したが、ふと見ると「露天風呂あります」の看板が。
思わず道沿いのホテル:グレース白馬に飛び込む。
天然温泉、小さいけれど露天風呂。ああ〜、気持ちいい。
着たきりだった服も替えて、サッパリ!
14:00 土産店 やはり買わない訳にはいかないでしょう、家で待つ家族に。(待ってないか)
14:55 八方バスで駅前へ バスの本数が少ないので要注意。駅前で食べたソバがうまかった。
15:43 白馬駅 出発 さらば白馬。今度いつ来れるかな。
19:28 松任 到着